大きな誤解

柏キャンパスは広々とした新しい建物が並んでいて、「あそこに移ったからには、広い実験室で楽しく実験してるんでしょう?」とよく言われますが、現実は全くそうではありません。ひとつしかない実験室には、イオンクロマトが3台ありました。そして、前任者の方から引き継いだ学生さん達が修論を書き終わるまではと、今までどおりの部屋の使い方を黙認してきました。ようやくこれから、化学分析を行う実験室らしく整備できるかなというところで、今日は超純水製造装置の設置について、業者の方と相談してました。
産業技術総合研究所ではウエットとドライにわけて2つの実験室を使い分けて仕事を進めてきたのですが、ここでは1室しかありません。地学系の実験室は、私が使わせてもらっている実験室以外は、コア関係の仕事に使う実験室が4つと広大なコア保管室(しかも常温なので、地球化学の試料は保存できない)。
産業技術総合研究所のようなところと、こことの大きな違いは、前者は研究することを期待されて採用されていますから、実験室も机も装置もありますし、事務スタッフもいろいろサポートしてくれます。大学というところは、研究しやすいようにとの配慮はまったく感じられません(そのように人員を配置するトップがいるわけではないですから)。
研究が好きで、特に教育に関心がないなら、大学に残ろうとするよりは研究所にでた方が、絶対にハッピーだと思います。