5月中旬に、某公立大学のオムニバス式総合講義(文系1年生が大部分)で「空から見た川」と題したお話をします。山から短い距離で海に達する日本の川の特徴や樹林化などから始めて、富栄養化や化学物質汚染は流域スケールで考えることはもちろん、国全体、ひいては地球規模の問題も関わっていて、安全な飲用水を将来的に確保するには今何をすべきかを考えてもらえるような講義にしたいと考えています。
こういうタイトルと内容にしたからには、数枚ぐらいは空から見た川の像も必要かなと、Google Earthでいろんな川を眺めていました。出始めの頃よりとても使いやすくなっていて、地球スケールで眺めたときに見る角度を容易に変えることができるなど、まるで自分が宇宙から地球を眺めているような感じでした。
子供の頃(40年以上前の話ですが)、何かのアニメで、神様が水晶玉に映った地球のどこかを眺めると、そこがズームになって地形、町並、人々の姿とだんだんアップになり、人々が争い事をしているのに目がとまる、というシーンがありました。あのころは神様しかできないと考えられていたことが、インターネットではそのうちに可能になるのかもしれません。でもそれを眺める生物種としての人間は、技術の発達と同じスピードで変化するものではありませんから、地球上に神の国ができることにはつながらないのでしょう。