私は人とビルにあふれた大阪で育ちましたが、一時期、アメリカのニューイングランド郊外で暮らしたことがあります。地平線が見える見通しのよさが効いたのか、仮性近視で眼鏡をかけていたのに、その一年間で視力が回復。以来、眼鏡のお世話になったことはありません(もうすぐ老眼になりそうですが。。。^^;)。
視力だけでなく、見通しがきくところにいると気持ちも広々してきて、以来私はどちらかというと、広々とした環境が好きです。その為、学位取得後迷うことなく東京を脱出し、広々したつくばの研究所に就職しました。
同じ東大と言っても本郷や駒場と違って、自然環境学専攻がある柏キャンパスはつくばの産総研と負けず劣らず広々していて、専攻がある環境棟の5階からは、風が強い日には富士山まで見通せます。こういう環境で学生さんには、のびのびと、大きなテーマを考えてもらえればと思っています。
でもひとつ、これは何とかしてほしいと今日改めて、つくづく思った問題があります。書籍部の貧弱さです。知人に、先月発刊された講談社ブルーバックスが面白いと教えてもらい、さっそく書籍部に買いに行ったら、ブルーバックスがまとまって置いていないばかりか、全体でも数冊しかないのです。実際、コンビニの半分程度の面積しかないので十分な本を置くことはできそうにありません。様々な分野の新刊書を手にとって眺める習慣をつけることは、総合知を目指す東京大学の学生さんには絶対に必要ですから、これは教育上の大問題です。
財政難とは思いますが、この広々としたキャンパスにふさわしく、せめて、新しく作られた2つ目の食堂と同じくらいの売り場面積の書籍部を作ってほしいなあ、と思います。
署名運動でも始めようかしら。。。