被引用回数

大学で、1998年以降に公表された論文で被引用回数が50を超えるものの件数を調べるようにとの依頼がありました。
私の筆頭論文は、特に二枚貝ヤマトシジミの水質浄化機能に関するものは日本でかなり引用されているのですが、日本の雑誌を含めての引用回数は調査されてないから、ISIで調べるしかありません。案の定、50を超えるものはありませんでした。

1995年まで遡れば、下記は50を超えています。これは自分でも結構気に入っている論文なので(本当に原点からこだわった論文だったので)、50回以上引用されているのは嬉しいです。

Title: RAPID DIRECT DETERMINATION OF ORGANIC-CARBON AND NITROGEN IN CARBONATE-BEARING SEDIMENTS WITH A YANACO MT-5 CHN ANALYZER
Author(s): YAMAMURO M, KAYANNE H
Source: LIMNOLOGY AND OCEANOGRAPHY Volume: 40 Issue: 5 Pages: 1001-1005 Published: JUL 1995
Times Cited: 61

でも、サンゴ礁は生態系内で窒素を循環させているのではなく、窒素固定が窒素源として大きな役割を果たしていることを世界で初めて主張した下記の論文の方が、本当はもっと引用されてほしかったな。この論文を投稿したときは、エディターがすごく褒めてくれて、ほぼ無修正で通りました。

Title: CARBON AND NITROGEN STABLE ISOTOPES OF PRIMARY PRODUCERS IN CORAL-REEF ECOSYSTEMS
Author(s): YAMAMURO M, KAYANNE H, MINAGAWA M
Source: LIMNOLOGY AND OCEANOGRAPHY Volume: 40 Issue: 3 Pages: 617-621 Published: MAY 1995
Times Cited: 46

どちらも投稿したときは34歳くらいです。本当に研究できるのは、やっぱり30代半ばなんでしょうね。私の学生さんたちも、ポスドクという不安定な身分に悩まないで、思い切り研究できる環境であってほしいのですけど。