第8回脳脊髄液減少症研究会から(1)

神戸で開催されている第8回脳脊髄液減少症研究会に出席しました。どの講演もシロウトの私にはとても勉強になります。
特に気になった講演のひとつは、「中高生の脳脊髄液減少症について」。平成19年に文部科学省脳脊髄液減少症の学校での発生について注意するよう通達を出しましたが、その実態は明らかでないとして、熊本県の病院で扱った事例が報告されていました。
15歳以下だと、その病院に「脳脊髄液減少症ではないか」と問い合わせがくるまでに神経科ではなく小児科に回されることがあるようです。また、頭痛が悪化した場合の対処法を学校側で把握していない、高校生だと受験の推薦を受けられなくなるかもしれないと申し出ない例があるなどの問題があるようです。フロアからは、頭痛が軽くなっても朝起きれない状態が改善されず、そのまま不登校になる例があると紹介されていました。
夜は医師の先生方やその患者さん達と、三宮で飲みに行きました。ようやく復職した患者さんの様子に、とても嬉しそうにされていました。
その先生によると、それまでクラスで1番の成績だった小学生の女の子が、交通事故で脳脊髄液減少症で文字も書けなくなったそうです。それでブラッドパッチをしたら、文字が書けるまでには回復したとのこと。このケースでは保険会社から感謝されたのだけれど、「これに限らず脳脊髄液減少症は存在することを認めて、早く保険治療できる方が長期的にみて保険会社にとっても有利なはずです。治療できず、長引いて復職できなくなるより、早く治療して復職できた方が損害は少ないのでは?」と指摘されていました。厚生労働省の委員会でこの病気の検討をしている先生方についても「ブラッドパッチで実際に回復しているのに、なぜ保険適用を認めようとしないのか。患者様が治ったところを見ていないからではないか」と言われていました。
いつもはお忙しい先生方から、23時近くまでいろいろお話をうかがえてよかったです。
明日は大胆にも、私自身が発表します。考えていること、うまく説明できるように、これからまた再検討です。