理学部出身にしては工学的な考え方をすると言われることがあります。おそらく、学位論文の副査をしてくださった西村肇先生の影響だと思います。
私は化学工学を専門とする西村先生の研究室に所属したことは一度もないのですが、教養学部生を対象にした「全学ゼミ」で西村先生の「環境問題研究法入門」を学部1年の時に履修しました。以来、学部5年(1年留年)、修士2年、博士5年(2年留年)の計12年間、工学部5号館の西村研に通い続けました。学位取得のお礼に行った時に、西村先生から「12年間も面倒をみた学生はあなたが初めてだ」と言われました。たぶんその後もいないでしょう。
「環境問題研究法入門」は、当時、環境問題に関心を持っていた学生に強烈な影響を与えました。現在40代から50代で環境問題に取り組んでいる東大出身者に聞くと、「やっぱり全学ゼミ出身ね」が何と多いことか。その強烈な影響の一端が、とても分かりやすく書かれています。環境問題の解決に向けてどう取り組んだらいいのか、関心のある方には参考になると思います。
下記にリンクがあります。始めから通して読まれることをお勧めしますが、どうしても時間が取れない方は、「七大都市排ガス規制調査団のひとりとして」だけでもご覧になってください。
http://jimnishimura.jp/tech_soc/cha_brain/cha_brain.html