東京のおごり

3月26日の産経新聞で見る限り(PCは節電のためなるべくつけないでいる為)、計画停電の新たなグループ分けにより、都区内の計画停電対象地域は足立区と荒川区の2つだけに減りました。これに対して液状化被害が続く浦安市は、またもや停電対象でした。
埼玉県も対象です。福島原発の事故のために全てを捨てて埼玉アリーナに避難している双葉町の方々は、避難先での停電中、東京都区内だけ電気を送り続ける東電にどう感じておられることでしょう。
どうしてこういう不公平がまかり通るのか解せないでいたところ、化学物質問題市民研究会発行のピコ通信151号の編集後記に、こんな文章がありました。
東京新聞原発事故後の世論調査によると、原発を動かしながら安全対策をするとの回答が50 数パーセントもありました。調査対象は東京都民です。自分達が使う電力を福島や新潟の原発に頼り、今回の重大事故で原発近くの人たちの健康が危険にさらされているのにです。もちろん危険はいやだ。でも便利さ、快適さは手放したくないという、都会人のエゴがあからさまで、不快です。」
電気だけでなく、水もです。関東各地にダムが造られ、汽水だった霞ヶ浦を淡水にしたのも、都区内に水を安定供給するという流れに沿ったものです。今回の震災は、周辺地域の負担のもとに成り立つようなメガシティ東京への人口集中を今後も維持するのかを問うていると思います。しかし都知事選の出馬声明からは「災害に強い東京都を造ります」という声はあっても、東京を支えてきて被害にあった地域への配慮はなかったように思います。聖書にでてくるソドムとゴモラのようです。
日本の首都である東京(そしてそこにいる官民の中枢にいる方々)がまともな感覚なのかどうか、私は東電の計画停電が今後も続くのか、節電によって切り抜けることに全力を尽くすのかで判断できると考えています。見切りをつけなきゃならない可能性が高いのですが、その時には、だから自分がどうするか、です。

追伸;聖書にコメントしましたが、クリスチャンではありません。念のため。家は浄土真宗西本願寺派です。
また「おごり」という言葉には、平家物語を重ねています。