原発を抱える松江で大地震が起こるリスク

産業技術総合研究所(旧、地質調査所)の岡村博士が、島根県でもマグニチュード7前後の地震が発生する可能性を指摘しました。島根県の場合はさらに、地震発生がなくても海底地滑りによって津波が起こる可能性があると指摘しています。

www.sanin-chuo.co.jp岡村博士はかつて、3.11が発生するはるか以前から、福島原発が津波に遭う危険性を指摘していました。岡村博士が率いる研究チームは、2005年には朝日新聞、2006年にはNHKで、3.11級の地震が起こる危険性を広報し続けていました(2011年4月10日記事)。その警鐘を国も、東電も、地元自治体も無視した結果、どんなことになったのか。私は、3.11の津波被害・原発事故は、地学のエキスパートである地質調査所の研究成果を無視したことによる、極めて愚かな人災だったと考えています。
島根県松江市には、県庁所在地に最も近い原発があります。日本最大の内水面漁獲量を誇る宍道湖も控えています。小泉八雲が愛してやまなかった日本の原風景を残すこの地に原発を建てたこと自体がアホとしか言いようがありません。
もし岡村博士の指摘を受けてもなお廃炉にしないのであれば、事故の際には誰が責任をとるのか、明らかにしておくべきでしょう。