昨日は日帰りで松江で会議でした。宍道湖の汚濁メカニズムを解明するにはどのような調査をすればよいかを検討するワーキングです。
宍道湖はここ数年、沈水植物が生えだしました。そして沈水植物が生えたら透明度が上がるというShcefferさんの説どうりにはならず、逆にアオコが発生するようになりました。これらによるのか、あるいは別の原因があるのか、シジミ資源量は最悪ペースで減少しています。
沈水植物の復活もアオコの発生も、COD、TP、TNの年平均値が増えたとか減ったとかと関連していない点に注目したいと思います。特に沈水植物について私たちは、その消滅は富栄養化が原因ではなく、除草剤だと指摘してきました。富栄養化の程度が変わらないのに宍道湖で沈水植物が復活してきたのは、逆の意味で私たちの指摘が正しかったことを示していると思います。
かつて淡水化事業を中止に追い込んだのは、淡水にしたらシジミがいなくなる、シジミがいなくなると水質が悪化することへの危惧でした(私の博士論文で、確かに水質は悪化することが証明されました)。
宍道湖についてはCOD、TP、TNだけでなく、シジミがどのくらいいる湖にしていきたいのかも重要なポイントだと思います。