自然環境実習II

昨日の自然環境実習IIは担当教員全員参加の野外実習でした。キャンパス裏にある林で甲虫落とし穴の回収、狸ビデオの確認、狸穴ならぬ地下水採取用の穴堀り、植生調査、樹高調査、地形調査を経て、最後がパックテストを用いた地下水の簡易水質調査でした。
現地では「パックテストの発色に影響するので、みなさんが他の作業をしている間に濾過をしました」と説明しました。その装置が下記です。下の容器の空気を電動ポンプで引くことで、上の容器にいれた水が青い鋏で留めている濾紙(今回はワットマンGF/D)で濾過されてビーカーにたまる仕組みです。今回は実験室が近かったのでこれを使いましたが、野外調査では手動ポンプとプラスチック製の濾過装置を持って行きます。

右側のペットボトルの水と比べて、ビーカーの水はいかにもきれいです。「飲めるんですか?」との質問がありましたが、GF/Dの目合いだと、バクテリアが混ざっている可能性があります。バクテリアについては煮沸すればよいのですが、みなさんがパックテストで測ったように、イオンの形で様々な物質が入っています。今回も某重金属の濃度がちょっと高めでした。パックテストはあくまで簡易テストなので、問題があるかもしれない結果になったら、精密分析を行います。

次回は私の担当で、家庭にある水の簡易水質分析から、水質浄化とは何かを考えます。