立つ鳥は跡を濁さないでほしい

宍道湖でヨシ植栽を中心になって行ってきたNPO法人が、来年度で解散するそうです。
地元の知人によると、先日の豪雨の直後に船で宍道湖に出たら、一面枯れヨシゴミが流れていたそうです。本来なかったヨシを流入河川側に大々的に植えたことで、豪雨の度に大量の有機汚濁が流入する構造になってしまっています。下の写真は宍道湖西岸のヨシが植栽された湖岸です。ヨシゴミが湖底を覆ってしまっています。ヨシ植栽は宍道湖の水質を浄化するどころか汚濁を助長していることは、毎年生産されるヨシの有機物量を計算するだけでも、おおざっぱに予測できます。

解散する前に植えたヨシをきれいさっぱり除去して元の砂浜に戻すべきだと思いますが、当該NPOは逆に、10月にまた植栽を行うそうです。場所は水際にヨシなど生えていなかったと、独法の研究所による聞き取り調査で明らかになっている北岸です。いったいどこまで、宍道湖の貴重な環境をないがしろにする気なのでしょう。
霞ヶ浦湖岸の状況からも分かるように、たとえ植栽がストップしても、既に消波堤を作ってヨシを植えたところは、水面下のシジミに悪影響を与える可能性大です。今年の夏の調査では水深2mより浅い所の状況を精査し、あまりに影響が大きいようなら、ヨシ植栽地を元の砂浜にする事業を提案することも視野にいれたいと思います。