地理学は生きる力!

今日は日本地理学会主催シンポジウム「地理の魅力再発見!〜未来を創る地理教育〜」パネルディスカッションで、コーディネーターを務めました。
こういうシンポジウムに参加するような方々だけに(旭川からわざわざこのためだけに来られた高校の先生もおられました)、地理学は生きる力に直結する学問との思いは共通していて、なぜ地理が高校の社会で必修ではないのだ?これは日本の将来にとって極めて憂慮する状況だ、との意見がフロアから相次ぎました。気象や地震による災害から免れない位置にある日本で生きていくためには、自然地理の知識は必須ではないか。また地理には「正解」が存在しない領域もあり、そういった分野で議論を深めることを通じて社会で合意形成を図る能力が高まるのではないか、などなど。
土木など工学分野でも地理の知識は必須なのだから、地理を文系だけでなく理系科目としても選択できるようにしてはどうかという意見もありました。
私自身、環境教育において最も重要な役割を果たすのは地理的な考え方だと思っています。それだけに「アサザを植えることで霞ヶ浦の水質が保たれている」との某NPO発のデマが地図帳に載ってしまったのが大変悔しくて3学会くらいで批判を展開したのですが(当然ながら翌年度に大幅修正)、これだけ大勢の方が社会での地理学の地位・認知向上を求めて熱心に参加されているのを見て頼もしく思いました。学生らしい若者が多数参加していたのも心強いです。
とても中身の濃い議論だったのですが、司会で手一杯でメモすることができませんでした(何のためにノートPC抱えて行ったのやら。。。)。どなたか記録されていたら、送っていただけると嬉しいです。