セミナー「大規模斜面崩壊の地質的素因」

つくば地形教室「赤崩セミナー」のご案内です。つい先日の大島など、ここ数年、各地で大規模な土砂崩れが起こっています。住んでいるところだけでなく、旅行先などでの安全確保の上でも、そこが危なそうなところか、崩壊が起こるとしたらどこに逃げれば安全化など、地形図・地質図から読み解く能力は、実は日本人全員が知っていなければならないことだと思います(なので、地理か地質は高校まで全員必修にすべきです。命の安全がもっとも大切)。
余談ですが家を建てる時には当然ながら地質図・柱状図を見て、土地の軟弱度を確認しました。その結果、基礎を通常よりしっかり目に特注したところ、東日本大震災の際も家屋には全く被害はありませんでした。

日 時:2013年11月21日(木)午後7時〜9時
会 場:池田さんちの夢空間(午後6時半に開場)
講演者:木村克己(産総研 地質情報研究部門)
テーマ:南アルプスの大規模斜面崩壊「赤崩」の地質的素因
     ―付加体地質からのアプローチ―
概 要:奈良県南部と静岡県の井川の大規模斜面崩壊を対象に地質的素因解析の調査研究をこの2年ほど、付加体地質の視点から進めてきました。その結果、大規模斜面崩壊の地質的素因の解明に付加体地質学的アプローチが大変重要であること、一方、斜面崩壊で露出した大規模な露頭や斜面崩壊研究によって得られるデータが付加体地質研究に大変有効であることがわかりました。
今回のセミナーでは、大規模斜面崩壊の地質的素因解析に役にたつ付加体地質の骨子と、静岡県の「赤崩」崩壊の地質的素因、さらに、奈良県南部の「長殿」・「赤谷」崩壊との比較検討結果もあわせて研究結果を紹介します。
なお、「赤崩」の研究は、今泉文寿さん、西井稜子さん、大八木規夫さん、井口 隆さん、池田 宏さんとの協同研究成果を基にしており、
奈良県南部の崩壊は「想定外」豪雨災害委員会での研究も含みます。
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お問い合わせは池田 宏先生へ
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