被害者ノート

「被疑者ノート」はあるのに、「被害者ノート」は、なぜ無いのだろう?という素朴な疑問が私たちにも常々ありましたところ、「途切れない支援を被害者と考える会」(通称・中野勉強会)が、このたび「被害者ノート」を制作し、世に出してくださいました。

事件に遭い、警察、病院、役所など、さまざまな関係機関に事件の態様や家族関係など同じ説明を何度も繰り返さないとならない。
刑事裁判の流れが解からない。
弁護士に相談したいけれど、どのように探したら良いのかわからない。
そんなときにこのノートを開いて確認したり、知りえたことを記入したり、出会った人の名刺を貼ったりすることができるノートです。

実際に被害に遭った人、支援にあたっている人たちが、互いの経験と知恵をもとに話し合いを重ね、その情熱が凝縮された貴重な一冊になっています。
何枚もコピーして使うページが多数あるためにコピーしやすいよう、リング製本にしたことなどのこだわりもあり、原価はかなりかかっているのですが、被害者やその家族には無料で送付されています。

初版の200部はあっという間に掃け、その後全国の法テラスでも置かれることになり、さらに500部の増刷が最近実現しました。

被害者ノートが必要な方は、下記までお問い合わせください。
中野勉強会の掲げる理想は、「支援者が被害者に手渡して一緒に記入していくこと」だそうです。その理由は、被害者本人がこのノートを一人で書いていく負担を軽減するためです。

支援に携わられている方は、ぜひ一冊、入手されてみて下さい。支援者には一冊2000円を負担頂いています。

中野勉強会は、今後の増刷や改訂のための資金の寄付を募っておられます。社会的にも非常に有意義な取り組みだと思っておりますが、事務作業もすべて手弁当で、一冊ずつ丁寧に発送されています。資金面でご協力いただける方は、下記にご連絡をお願いします。

「被害者ノート」の配布に関するお問い合わせ:
中野勉強会 事務局: nakanobenkyokaiアットyahoo.co.jp

(かな・ちかメール189号から)