恐るべし、ハス!

雨だった予報が晴天に転じた今日は、炎天下のもと、手賀沼湖畔の実験池と手賀沼のハス帯で調査してました。
手賀沼ではヒメガマ帯にハスが侵入していくのに、実験池では2年間にわたってハスが押されがちでした。今年も下の区画では、ハスは葉が1本しか出ていませんでした。

ところが掘り返してみると、ヒメガマと同じくらいの深さのところに、水平に伸びるハスの根茎が四方に広がっていました。そして、特に肥大した部分はさらに深い方向に伸びていました。おそらくハスはこうやって、少しでも出した葉からの光合成で栄養を貯めながら、数年くらい挽回を図っていると思われます。

この状況を踏まえて手賀沼のヒメガマとハスが混在しているところを掘ってみると、ヒメガマの下をハスの水平な根茎が貫いていました。こうやって浸食しているのでしょう。
共同研究者の先生も私も、そもそも水草はr的な環境にあると考えています。なので、じっくり栄養を貯めるという一見K的なハスの戦略は、rを超えるr戦略という、いわばrKの見直し(もしくは例外)を示す典型的な一例ではないかと思います。