ユスリカ減少の原因はネオニコチノイド系農薬か?

18日午前の水環境学会年会では「毒性・健康影響」のセッションを聴講していました。お目当てはネオニコチノイド系農薬に関する発表。ユスリカに対して、実環境(河川)中での濃度が影響を与えるかを実験していました。
使われた農薬はイミダクロプリドで、ユスリカは生後24時間未満の1齢幼虫を使い、OECD TG235に従って試験していました。その結果、遊泳阻害(48h-EC50)は 21ug/lで、発表者らのグループが実環境で測った濃度を比較したところ、環境中濃度での最大値がRACを上回ったとのことでした。
宍道湖霞ヶ浦などでは、決して貧栄養化などしていないのにユスリカの大発生がいつのまにか起こらなくなっていました。この原因の一因がネオニコチノイド系農薬である可能性が、今回の発表からより確からしくなったと思います。