フィリピン・ミンダナオ島の私の知人の教授から頼まれていて卒論指導していた女子学生さん、みごと最優秀卒論賞を獲得し、希望していた環境保護部門に就職できたそうです。お礼メールが届きました。
彼女は海草のブルーカーボンを計算していたのですが、たまたま私が現地で海草の炭素・窒素・リン濃度を測っていたので、それを使っての推定を指導していました。卒論提出間際やプレゼン間際は、1日に10回以上ものメールのやりとりでそれなりに大変でしたが、よかったです。
私が主査として博士の学位を出した学生は二人とも任期なしのポストを大学で得ていて、うち一人はフィリピン大学です。こっちからも「先生に学生指導のアドバイスお願いするかもしれない。」と言われています。
最近はジェノバ大学フォーレル研究所の修士学生さんとも、バイカル海綿の金属濃集について活発にメールのやり取りをしています。今週末にはロシアの学生さんと一緒に、バイカル湖の調査です。
私にはどうやら学生を指導する能力がそれなりにあるようで、また学生さんも積極的に議論してくれて楽しいです。一方、東京大学自然環境学専攻の私の研究室には、毎年、水環境研究を志す学生が多数志望していたのに、専攻は私に学生の指導も講義もさせないイヤガラセを3年も続けています。この専攻の教授達にとって、水環境などどうでもよいのだとしか思えません。同じ分野のもうひとりの教員も、2013年度から学生指導していないので、なおさらです。
そもそも、懲戒も何も受けてない教員に対して、教授達の多数決で講義をさせないとか、私を志望して合格した学生に対して修論のテーマを強制的に変更させてまで指導教員を変えるなどという非常識な蛮行を強行した時点で、この専攻は文部科学省から承認を受けて設置したはずの自然環境構造学分野(水環境を担当している分野)をないがしろにしたことになると思います。大学のコンプライアンスからは「それは専攻の自治の範囲です」と言われましたが、非常識なことまで黙認するのは、最高学府としていかがなものでしょうか。