表記専攻の入試案内書が配布されています。これを読むと私を指導教員に選べるように見えますが、実はそうではありません。
私は2014年度から、この専攻で講義も学生指導もできません。この専攻で起こったある不祥事(学生に対する深刻なハラスメントを含む)について私が「事実をきちんと調べてから対処を考えてください」と訴えたことについて、他の教授達はその不祥事自体がなかったことにしたかったらしく「そのような誹謗中傷を言ったことを謝罪しなければ専攻の業務は一切させない」と決めたのです。このため私の学生達は大変気の毒なことに、これまでのテーマを強制的に変更させられるか、全く専門外の教員が指導教員となって指導も必要な経費も与えられず研究せざるを得なくなりました。この専攻の教授達にとっては、事実や合法性ではなく、自分たちがこうあってほしいと思うことが正しいようです(ましてや学生の研究に対する権利など、彼らにとって一瞥だにする価値がないのでしょう。だから過去7年間で3名も学生に対するハラスメントで教員が処分されても平気なのでしょう。今回のをいれると4名です)。
人間として、特に科学者として、虚偽の押しつけに屈するわけにはいきませんので、この1年間、私は専攻の常軌を逸するいやがらせをものともせず、主張を貫いています。ですから入試案内書についても「今年度のように、私が指導教員に内定していたのに専攻の都合で強制的に指導教員を変える可能性があるなら、下記を追記してほしい」とお願いして原稿を出しました。
「なお、学生をどの研究室に進学させるかは最終的に専攻が決定しますので、合格時に当研究室に内定していても、必ず当研究室に進学できるとは限りません。」
しかし入試案内書では、この部分は削除されています。
このような状況なので、私の研究室に進学したい方は理学系研究科を受験してください。地球惑星科学専攻で、私を指導教員に選ぶことができます。入試案内は下記です。
http://www.eps.s.u-tokyo.ac.jp/admission/index.html
特に博士課程に進学し、将来的には理系の大学などに就職したい方は理学系がよいと思います。この専攻で得られる学位は「環境学博士」ですが、一部私学には、「理学博士」でないと採用してもらえない部署もあるようです。
なお、私が業務を妨害されているのは自然環境学専攻だけで、東大全体の業務をしていないのではありません。私は全学の男女共同参画委員を務めていますし、理学部の講義も担当しています。
自然環境学専攻は、教授ひとりに1年間何も業務をさせないでもやっていけるのですから、私のポストを手が足らないで困っている他の専攻に回せばいいのにと思います。
(追伸)
「東京大学大学院新領域創成科学研究科自然環境学専攻」は、上記記事執筆後も私に対して学生指導をさせない、講義をさせない状態を今日(2016年8月)まで続けています。もし専攻の教授達が主張するように私が一方的に誹謗中傷し、また私がボイコットをしたから講義をさせないのだとしたら、減給なり訓示なりの正式処分が大学からあるはずです。しかしこの3年間、専攻の業務は全くしていないのに、そんなことは一切ありません。つまり大学としても本音では専攻がやっていることが異様だと理解しているのだと思います。しかし東京大学では「専攻の自治」といって、上位にある研究科長や総長が専攻が決めたことに文句を言えない仕組みになっています。実際、本件をコンプライアンス窓口に訴えたら「それは専攻の自治の範囲です」と却下されました。
私が率いる自然環境構造学分野は、実は准教授も学生を取れず講義もできない状態が私より長く続いています。つまりこの専攻は文科省に設置を要請してできた自然環境学構造学分野に、自ら学生指導や講義をさせていないことになります。既に3年間もこの講座の学生募集と講義を行わせなかった以上、大学や文科省にこの講座の返納を申し出るべきではないでしょうか。
自然環境学専攻の教授達がいかに常軌を逸しているか(=社会通念が異次元であるか)、この点からも分かると思います。