24日はLimnological Instituteに場所を借りて、前日サンプリングした緑藻類のソーティングをしていました。湖岸への人為的負荷が異なる各地で緑藻を採取し、窒素安定同位体比の値を比較するためです。富栄養化の影響を受けていると大きめの値を示すのですが、動物が混ざっていても大きめの値を示すので、実体顕微鏡で見ながらひとつひとつ動物を除去します。
下の写真のは、大きめのヨコエビです。この10分の1くらいのやら線虫やら、緑藻の中には無数の動物が住んでいます。
3時間かかって、ようやく小さなシャーレ1杯分のソーティングが終わりました。私は学部1年から修論が終わるまで、バイトや自分の研究でベントスのソーティングをやっていて、両手にピンセットを持ってソーティングができます。それでもこれだけかかるので、慣れない人が片手でやったら1日かかると思います。
最近は元素分析計直結の質量分析計が普及して安定同位体比を使った水界生態系に関する論文を多く目にするようになりましたが、こういったソーティングやクリーニングをどこまできちんとやっているのか、気になることがあります。メソッドのところで、どうやって綺麗にしたか書かれていない論文が多いからです。