プライベート

私の西洋人の仕事仲間は、たまたまかもしれませんが、プライベートなことも助けようとするタイプが多いです。
たとえば頸椎椎間板ヘルニアで息絶え絶えで仕事していた頃、「とてもロンドンまで行けそうに無い。」とイギリス人Aにメールしたら、「レントゲン写真送って。知り合いの医師にセカンドオピニオンもらうから。」と言われ、その医師から「私ならまずレーザーを使う」と言われました。日本では頸椎椎間板ヘルニアにレーザー治療は一般的で無かったことから、もしかしたら海外の治療法で治るかもしれないと情報収集し、韓国で手術して完治しました。TEDのジョギングの話題とか、面白いカエルの写真なんかも送ってくるのがこのAです。
3.11のときはロシア人のS&I夫妻が、「そこは危なそうだから、しばらくウチに避難したら?」と福島の直後にメールくれました。
所属する専攻でトラブルのタネになった教員がクリスチャン、また「サンデー毎日」誌で私を誹謗中傷した東大教授もどうやらクリスチャンで、「私の周りのクリスチャンは変な人ばかりだから、クリスチャンは嫌いだ!」とロシアでは珍しいクリスチャンの共同研究者に言ったら、「それは本当のクリスチャンではない。必ず神から正当な裁きがある。」とか言って、会う度に「例の偽クリスチャン達はその後どう?」と聞いてきます。
何でこんなことを今更書いているかというと、ASLOの要旨締切が10月14日に迫って、バイカル異変を発表しようとしたロシア人研究者が「ビザを取るにはプライベートで2回モスクワのアメリカ大使館に行く必要があり、1度目は6日くらいかかってインタビューを受けねばならないらしい。その航空費も滞在費も、プライベートで支払うのは難しい。」とメールしてきて、アメリカの共同研究者が素早く反応して、弾丸のようにいろんなところにメールを打って、何とかこの事態を打開しようと一生懸命になっているからでした。
西洋は家社会では無いから、仕事がきっかけの関係であってもプライベートまで踏み込んでサポートしあうのがお互い様と考えているのかな、と思ったりします。