父が入院している病院からのニュースレターに理事長さんのエッセイが載っていました。1963年にはわずか153人だった百寿者(100歳以上の人)が2016年には65000人を超え、2030年には27万人に達するそうです。
その病院に入院している百寿者の女性患者さんが「孫が見舞いに来るのが何よりも嬉しい。」というので「お孫さんおいくつですか。」と聞いたら、「今年で定年だから60になるかしら。」と答えたとのこと。「百年生きてきた人には、きっと私たちとは全く違った景色が見えているに違いない。」と結んでいました。
百寿者と言わずとも70歳を超え仕事に追われることがほぼなくなった人と、50代くらいまでの仕事に追われる人とでは、見えていることが全く違うことでしょう。もしかしたら職場の偏った価値観にとらわれている世代より、そういうものにらわれない世代が多くなる方が、はるかに良い世の中になるのかもしれません。
このエッセイを読んで超高齢化社会は、そう悪いことだけではないのかもしれないと思いました。そもそも普通の市民の多くが元気に長生きできる世の中が、わるいものであるはずがないですし。