水科学リテラシー

知人から「これ、なんかうさんくさいんだけど、きちんと説明できない」と相談を受けた「特定の鉱石から抽出した多種のミネラル(微量元素)を含む液体」とされる商品。その会社のホームページに下記が書かれていました。

・鉄は酸化しない限り溶け出すことは無い。
・微量元素ミネラルは生体内のあらゆる反応で触媒として働く。

これって、少なくとも私の時代の中学校の理科の教科書の内容を理解していれば、すぐに誤りと分かります。どうして大卒の主婦も多い現代日本で、こういう商品に引っかかるのでしょう?まさか理科の教科書の質が低下してないでしょうね。。。
大変興味深いので、今日が2回目になる本郷の水圏環境学の講義で「このホームページに中学生でも分かる誤りが書かれているが、どこか?」と質問してみようと思います。
ちなみにそのホームページには、かつてアオコが問題になっていた鳥取県の湖山池の水にその商品をいれると、ミネラルによって汚れであるアオコがなくなって透明になったとする写真が掲載されていました。鳥取県の環境担当者が見たら、卒倒すると思います。湖山池は確かに、多種のミネラルを含む海水を導入することでアオコを消滅させたのですけど、それって全く別の話ですよね。