終活

「終活」という言葉は、「自らの人生の終わりに向けた活動の略語」だそうで、定年に向けた活動の略語ではないようです。あまり需要がないのでしょうか。
六年後の定年に向けて、今からいろいろやってます。
たとえば先日Science誌に掲載された論文には、卒論で島根県水産試験場三刀屋内水面分場(当時)と共同で調査したデータを使用しました。私はこのデータを紙媒体(後に磁気テープ→巨大フロッピーディスクも)で保管してきましたが、分場の方では宍道湖近くに移転する際に処分して残っていませんでした。コピーと電子ファイルをお送りしました。
分場は当時の動物標本も処分したとのことで、シジミも含め、1980年代の底生動物標本は私のしか残っていないことが分かりました。一部は国立科学博物館分館に預けていたのですが、そこにおられた師匠が亡くなられたので引き取りに行き、自分で保管していたのと合わせて地元の博物館に寄贈しました。
他にも各地の動物標本、冷凍生物標本、堆積物試料、スポット的な環境データなど40年間の研究生活で蓄積した一次試料がたくさんあります。こういった試料は一度無くなると二度と取り戻せないので、有効利用していただけるところを折に触れて探しています。この終活の方が、人生幕引きの終活より大変と思わないでもありません。。。

(追伸)
研究職に残っている陸水研出身者には試料の引き取りをお願いしていますが、研究職以外に進んだ出身者で試料を引き取りたい方は、早めに私まで連絡してください。あと数年で処分するか、もらってくださる方に渡します。