ミツバチロボット

自宅の果樹には、人工授粉が必須のものがあります。
ヒメリンゴは昨年は1個しかならなかったので、今年は頑張って開花期は毎日のように人工授粉しました。それでも結実したのは数個でした。

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これに対してキーウイは、師匠からニホンミツバチを1群いただいた後に開花したので、人工授粉は行いませんでした。それでもほぼ100%結実しました。どの花にもミツバチが来てくれたのでしょう。

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ミツバチは様々な作物で受粉作業を担っているのですが、近年、世界各地で蜂群崩壊症候群によりミツバチが減っていて、農業への影響が懸念されています。原因としてネオニコチノイド系殺虫剤が疑われています。このためミツバチに代わるロボットミツバチの開発も行われています。

我が家のキーウイを見るまでもなく、受粉を待つ花の数は莫大にあります。ニホンミツバチは1つの巣に働き蜂が数万匹いて、入れ替わり立ち替わりやってきます。材料費も燃料も不要です。人工ミツバチは可能かもしれませんが、コストは莫大です。
人を人たらしめたのは何か。私は、動植物と共に生きてきたことだと考えています。作物という植物、それを実らせるミツバチ、オオカミを犬という伴侶にし、イノシシや牛や馬、鶏、山羊と、様々な野生動物を、バイオテクノロジーなどない状況で、共に生きる中で家畜に変えていった能力はスゴイと思います。
そんな人間が害虫も益虫も殺してしまう殺虫剤を平気で使っている現代は、人が人として生きることを放棄したサインではないかと思うのです。