競争入札のデメリット

大学の某委員会で、最も安い値をしめした業者が落札する「競争入札」のデメリットが話題になりました。廃棄物処理業務の場合、安い業者はいい加減に廃棄しているから安値を提案している可能性があるからです。もし大学から出た廃棄物によって事故が起こったら、悪いのは処理業者だとしても、そんな業者に発注した大学の見識が問われることになりかねません。
例えば平成24年に利根川水系の浄水場でホルムアルデヒドが水質基準値を超えて検出され、広範囲で取水停止や断水が発生する事故がありました。某企業がヘキサメチレンテトラミンを含む廃液を産業廃棄物処理業者に処理委託をしたのですが、その業者が廃液を利根川に流してしまったことが原因でした。
千葉県は某企業と廃棄物処理業者を提訴し、某企業は約1800万円を、処理業者は300万円を支払うことで和解しました。発注した方に主な責任があると考えられていることが分かります。「安かろう悪かろう」との用心は大切です。