あらゆる道が環境問題に通じる

4月30日の日記で「最近は温暖化で若干アブラムシ被害に遭う」と書きました。どうして温暖化するとアブラムシ被害にあうのでしょうか。2年前にはじめてアブラムシがわいたときに色々検索して、「積算温度法則から見た温暖化の影響-昆虫を中心として」という文書を見つけました。これによると、アブラムシは春先の温度が平年を1℃上回ると幼虫で越冬する個体の春の飛翔開始日が1-2週間早まり、個体数も桁違いに多くなります。年平均気温が2℃高いと、発生回数は5世代も増え、天敵である寄生蜂の増加を上回ります。
この時、カキ菜の花も温暖化で早めに咲いて、アブラムシが増える前に結実してくれればいいのですが、残念ながら、春咲きの植物は「長日植物」という、日照時間が一定の時間より長くなると、温度の影響をあまり受けずに開花・結実するタイプが多いのです。ダイコン・アブラナ・ホウレンソウ・コムギなどがその例です。カキ菜が長日植物なのかどうか明記してある文章を探し出すことはできませんでしたが、たぶん長日植物なんだろうと思います。
環境問題にはいろいろアプローチがあると思いますが、私の場合は人が持続的に生きていくために環境問題を解決したいので、生活の現場はとても大切です。そこで生じている問題を自然科学のテーマとして理解し、解決法を考えることも、研究の大きな要素です。