水草の病気

夏休みの2ヶ月は学期中にできないことをいろいろしようと思っていたのに、これまで全くできず。でもようやく来週後半からは、少しは時間がとれそうです。
今日はとりあえず、水草も海草のように病気で分布が制限されることがあるのか調べてみました。
8月初旬に行われた水草研究会で、ある池に生えているガシャモクの分布範囲が、年を追うごとに減っていくとの発表がありました。原因がどうしても分からないそうで、いろいろお話をうかがっているうちに、かつてヨーロッパやアメリカでアマモが病気で広範囲に枯れたように、水草も病気で大量死することがあるのではないかと思いつきました。
検索の結果、水草の分布を制限する因子として病気についても検討している総説がありました。大学から電子ファイルをダウンロードできない雑誌だったので、取り急ぎ著者に別刷り請求しました。

Lacoul and Freedman (2006) Environmental influences on aquatic plants in freshwater ecosystems. ENVIRONMENTAL REVIEWS, 14(2) 89-136

ガシャモクは、かつては手賀沼や琵琶湖など、とびとびに生息していた水草ですが、今ではその池しか自然分布していないそうで、市民団体が保護活動を展開しています。手賀沼でも、かつては当たり前に生えていたガシャモク復活を目指す市民団体があります。人に何かを感じさせる水草なのかもしれませんね。ガシャモクが繁茂している水域はどんな感じなのか、早いうちに見に行きたいと思っています。百聞は一見に如かず、ですから。