地質情報研究部門の新年会

14日は前職の産業技術総合研究所地質情報研究部門の新年会でした。私は厚かましくも、今年もまた「客員研究員」という肩書きで参加させていただきました。
この部門は旧地質調査所時代のいくつかの部が統合されていて、私が入所したのは当時の海洋地質部でした。今年2009年は、元海洋地質部の方がおひとり退官されます。「せっかくだから『我は海の子』を歌ってお祝いしませんか?」
海洋地質部は白嶺丸に乗り込んでの調査に大部分の方が関わっていた為か、とてもアットホームな部でした。暑気払いや忘年会の締めには全員(正規職員だけで30名以上いたと思います)で肩を組んで輪をつくり、「我は海の子」を全曲うたいました。会場によっては「歌は困ります」と言われ、そんなときは建物の外の道路で、通行人の注目を浴びるのもかまわず、何があっても最後は歌って終わっていました。産総研になって海洋地質部が無くなってから、何が寂しいと言って、宴会の最後に肩を組んで「我は海の子」を歌う機会がないのが寂しいです。
そして2010年は、私にとって最初の直属の上司となった課長さんと、その次の課長さん(=海洋地質部最後の部長さん)が退官されます。最初の課長さんは後に広報の責任者となり、その頃の私は「ご退官の頃には私も50歳ですから、地球科学は様々な応用の基礎で、そしてこんなに夢があって楽しい科学なんだって広報できるようになりたいと思います」とお話したことがありました。今日の新年会ではその元課長さんから「僕が引退するときは山室さんが引き継いでくれると思っていたんだけど」と言われて、そうだったよなあ、人生って本当にどこでどう変わるかわからないなあと思いました。
とは言え、地学が好き!というのは、日曜などに父親が働いていた工場に連れて行ってもらって、原料にする様々な石を眺めていた頃から全然変わらず、だから地球科学の研究者ばかりのこの研究所にいると、とてもホッとするのです。