実験室での事故、防ごう!

1月16日付記事でご紹介した「研究実験施設・環境安全教育研究会」の活動が新聞で紹介されました(毎日新聞2009年2月1日)。
その時のブログでは「試薬庫を何らかの個人IDと関連したもの(それも普通に学生が持っていそうなもの)を使ってしか解錠できないようにする」とボカした表現でご紹介したのですが、この記事では下記のように具体的に書かれています。

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東大では07年、約100人分の致死量に当たる青酸カリなどが盗まれた。試薬庫は、使用者を把握するため、鍵を1本しか作らず、教員が管理するのが原則だ。しかしこれでは多人数で使うのに不便で、違反行為も起きやすい。
そこで鍵の代わりに、地下鉄などに乗るためのICカードや、携帯電話を使って開閉できるようにした。関係者は、自分のカードや携帯を登録しておけばよい。いつ、だれが開閉したかは自動的に記録される。この試薬庫は研究会の会員企業が近く市販する。

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この試薬庫が優れていると思ったのは、学生ひとりひとりの状態に応じて使用できる薬品を管理できることです。最近の学生さんは勉学に就職にと忙しく、かつ就職は超氷河期とあって、過労や不安から精神的にも不安定になりやすいだろうなぁと思います。鬱病は「病気」であって、本人の人格如何に関わらずタイミングでなったりするものですから、うちの研究室の学生さんが将来にわたって鬱にならないという保証はまったくありません。こういう昨今ですから、特定の学生さんが鬱状態で「危ないかも」と思ったら、教員の方で毒劇の入った試薬庫は使えなくできるシステムはとても助かります。
他にも様々な取り組みが紹介されています。毎日のサイトに「無断引用禁止」とあったので、詳細は冒頭のリンクでごらんください。


なお「研究実験施設・環境安全教育研究会」のホームページは
http://www.oshimalab.k.u-tokyo.ac.jp/link/REHSE/
です。