史上最大の集中

鎖国下の江戸時代、日本の人口は3000万人まで増加後、約200年間ほぼ一定でした。化石燃料に依存しないリサイクル社会で養える、最大人口に達していたと考えられます。
興味深いのは、近畿に集中していた人口が、江戸時代の間に全国一様に分布するようになったことです。地域別人口の最大/最小値が、関ヶ原の戦いの時には6.7だったのに対し、明治維新の時には3.0でした。この現象について私は「それぞれの風土に応じた土地利用の結果、均等な人口配分となり、フロー利用として最大限の人口を養った」と解釈しています。現在の最大/最小値23という値は、自然のサイクルに寄り添った生活が不可能なまでの集中を表していると思います。

上記の人口分布は6年前に見つけたのですが、うっかりして出典を紛失してしまいました。先日、あるシンポジウムでいつものように「出典が分からなくなってしまったのですが。。」と紹介したところ、速水 融(はやみ あきら)氏の研究ではないかとのご指摘をいただきました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%9F%E6%B0%B4%E8%9E%8D
歴史人口学がご専門ということで、可能性大です。