食物を通じた水銀の摂取が胎児性水俣病を起こしてしまったことは周知の事実です。このため日本では「胎児影響を考慮した母親の耐容摂取量に相当する」毛髪水銀濃度を2.8ppmとしています(ただしアメリカ環境保護局では、この濃度までなら影響がないとする毛髪水銀濃度を1.1ppmとしています。例えば「この文書」の5-26上から2行目)。
化学物質問題市民研究会の会報「ピコ通信」176号では、都内在住の日本人女性10名の毛髪水銀濃度を公表しています。EPAが安全と定める1.1ppm未満はわずか1名。恐ろしいことに4名が2.8ppmを超えていました(最高は8.5ppm)。ピコ通信によると今回発表したデータは、「日本は水銀汚染度が高いホットスポットではないか」との仮定で行われた国際調査の一部とのことです。
上記調査とは別に、国際NGOs/ゼロ・マーキュリー・ワーキング・グループ(ZMWG)は、魚を食べる世界各国の40 歳以下の女性の毛髪の水銀濃度の調査を5月に実施します。日本の女性も調査対象ですので、調査に参加して協力いただける方は、下記、化学物質問題市民研究会担当まで連絡ください。参加者には水銀濃度結果をお知らせします。高すぎる結果だったら食生活を見直すなど、予防につなげられると思います。
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