ケミレス社会を実現するために

化学物質問題市民研究会発行の「ピコ通信」は毎号「調べてみよう家庭用品」が連載されてきましたが、最新の183号で最終回となりました。これまでを総括した記事から抜粋します。
ーーーーーーーーー
化学物質製品は大雑把に種類分けすると次のようになります。
1)生き物を殺す:殺虫剤、殺菌剤(抗菌剤、保存料、防腐剤など)、除草剤。
2)洗う、落とす:洗剤、洗浄剤、シャンプー、台所洗剤、除光液など。
3)着ける、塗る:接着剤、塗料、インク、絵具、化粧品など。
4)プラスチック製品、容器包装。

1)は一番有害性が高いので使用しないこと。物理的手段ですむ。2)は、純性石鹸ひとつあれば、顔、体、
台所、洗濯、住宅すべて使えるし、それと重曹、酢、アルコールくらいあればよい。3)は、揮発する溶剤が問題なので(主成分も問題だが)、より安全なものを注意して使う。4)は、プラスチック製品はすぐゴミになるような安物なので、木製品などのホンモノを長く使うようにする。容器包装もできる限り使わない。

国際的には、SAICMの2020年目標、EUのREACH、予防原則など、化学物質を規制する動きが進んでいますが、日本国内にはほとんどその情報が広がっていません。

私たちができることは
1.化学物質、特に新しい人工化学物質は、なんらかの有害性があると考えること。
2.事故や被害を防ぐためには、製品の注意書きをよく読んで守ること。試してみて自分に合わないと思ったら即やめること。
3.どうしても必要か、ほかの手段はないかをまず考えて、化学物質はむやみに使わないこと。 [減らす−その1 なくてもいいものから減らす]
4.新しい化学物質よりは、古くから使われていて、できれば天然の素材を選ぶこと。
5.健康への影響を考えて、化学物質を使う場合は有害性のより少ないものを使うこと。[減らす−その2 危険そうなものから減らす]
6.環境への影響を考えて、生活の中でたくさん使っているものから減らしていく。[減らす−その3 たくさん使っているものから減らす]
7.化学物質過敏症の人など化学物質に弱い人のことを考えて、化学物質をできるだけ使わないようにすること。
8.化学物質を使う時は、使用中だけでなく、ゴミにした後のことも考えること。化学物質は燃やしても、埋め立てても有害。