リン飽和

大陸からの酸性雨(硝酸と硫酸)によって日本海側の水域で硝酸濃度が上昇している可能性はかねてから指摘されていました。専門用語ではこれを「窒素飽和」と言います。それに加え、2000年頃から主に大陸での石炭の燃焼起源で、高山などの貧栄養水域でリンが増えているとの指摘もされるようになりました。
下記論文では、貧栄養水域だけでなく、平野部の富栄養水域でも窒素よりリン濃度の増加が顕著で、このためにアオコが発生しやすくなっている可能性を指摘しました。
Limnology and Oceanography誌に掲載されています。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/lno.10051/abstract