ネオニコチノイド系農薬が水環境に与える影響

環境学会に来ています。
本日午前はネオニコチノイド系農薬関係の発表を聞いていました。
ネオニコチノイド系農薬は、有機リン系よりはるかに安全で生態系への影響も少ないとして広範囲に使われるようになりました。しかしEUではミツバチに深刻な影響を与えている可能性から、今では規制されています(2014年10月25日記事)。日本では規制されていません。
ネオニコチノイド系農薬は水田にも使用されていますが、本日のご発表では、水田から流失した水によって河川水でジノテフランが約8μg/L検出されたそうです。別の発表で、ユスリカのイミダクロプリドに対する48時間EC50は19μg/Lと報告されていました。慢性毒性は調べていないと言うことでしたが、もしかしたら環境水中の濃度で影響がでているかもしれません(2月21日記事)。
別の研究で、濃度は薄いものの、イミダクロプリドとクロチアニジンが水道水から検出されたと報告されていました。この水道では活性炭処理をしていないとのことでした。
ネオニコチノイド系農薬やその環境変化体の環境や飲用水への混入状況、生物への影響は、本日の発表を聞く限り、まだわかっていない(=安全とは断言できない)状態のようです。