ネオニコチノイドから身を守るために

宍道湖ではネオニコチノイド系殺虫剤の使用によって、ワカサギやウナギの餌になる動物が減って漁獲量が激減したとScience誌で発表したとき、「よく発表してくれた」とメールや手紙を下さったのは、お医者様ばかりでした。ネオニコの空中散布があると必ず救急搬送が増えるなど、切実な状況が記されていました。
私が宍道湖での現象についてネオニコチノイドが原因と気づいたのは、偶然ではありません。私自身も、ネオニコチノイドが子供達の精神疾患を増やしているのではないかと危惧していたからです。しかしガンでしたら細胞を使った実験などでも証明できますが、ヒトの精神疾患との因果関係を証明するのは余程激烈な症状でないとまず無理なので、産業への影響で証明できないかとかねてから考えていたのでした。なのでScienceの論文を一般向けに解説した「つり人」の連載でも、第6回(2020年12月号)で、過去には水田で使われた除草剤(CNP・PCP)が川に流出して水道水に混入、癌患者を増やしたことを紹介しました。ネオニコチノイドも同様であることに気づいてもらいたかったからです。
今日、たまたま、ネオニコチノイドでどのような健康被害が実際に起こっているのか、わかりやすく紹介された講演記録がフリーでダウンロードできることに気づきました。3歳の男の子がブドウ狩りに行ってとってきたブドウを食べ、翌日はジュースにして飲んだら多動になって暴れだし、果物やジュースをやめさせたら治ったなど、特に子供達に深刻な症状が起きていることが紹介されています。
下記リンクをクリックすると、「農薬と人体被害の実態(「土と健康」2010年10~12月号抜刷、2.5MB)がダウンロードされます。子供達を守るためにどういった所に住めばいいのか、食べ物や水はどう気をつければよいのか、具体的にコメントされています。

https://www.1971joaa.org/app/download/7987424354/201003nouyaku.pdf?t=1598496771