自然災害リスクの低減と地学

都市のレジリエンスに関するワークショップを開催することがきっかけで、今年度からR!SEの勉強会に参加させてもらっています。
お話をうかがっていて感じるのは、地学関係者には常識になっていることが、地学と関わりの無い方には想定外のリスクになっているらしいことです。
例えば数年前にタイのバンコクで洪水が起こって、進出していた日本企業の工場などの大きな被害がでました。しかしバンコクは数十年前から地下水くみ上げによる地盤沈下が著しく、洪水リスクが高いことは地学の素養があれば予測できたことだと思います。
R!SEでは自治体によるリスク管理も取り上げています。その自治体についても、たとえば3.11の津波の危険は全く知らされていなかったわけではなく、避難ルートを見直すなど、それほど予算をかけずにできたことはあったはずです(これについては2011年3月31日付記事で書きました)。
勉強会に参加して改めて、自然災害リスクを低減するためには、そのリスクをリアルに想像できるための地学の素養を義務教育で普及させることだと思いました。