宍道湖の古地図

江戸時代の宍道湖を示す古地図を下記リンクから見られると、OBのK君から教えてもらいました。
国立公文書館デジタルアーカイブ
http://www.digital.archives.go.jp/gallery/view/map/districtArchives/600/632

江戸時代の宍道湖は淡水に近い塩分だったとの解釈が今でも一般に広まっていますが、安定同位体比や微化石の情報では、赤潮が今より頻発していたようです(Yamamuro, M. and Kanai, Y.Chemical Geology, 218, 51-61,2005)。
宍道湖 江戸時代 塩分」でヒットするサイトを見ると、江戸時代は大橋川で砂州が発達したなどで塩分が遡上しにくくなっていたと推定していますが、古地図を見る限り、大橋川を通じて松江城まで物資を運んでいたように見えます。なので、船の航行に困るほど埋まることはなかったと思われますし、もしだんだん埋まったのなら、大正時代に大橋川を掘削・拡幅する直前が最も塩分が薄かったことになると思います。
こういった古地図や古文書から、江戸時代初期から明治維新までの宍道湖の状況を、もう少し解明できないかと思いました。