老後の備えで忘れてはならない入院費

人生100年時代、退職までにいくら貯めておけばいいか考える上で、落とし穴になるかもしれないのが入院費です。
医療費の自己負担が過重にならないよう歯止めを設ける仕組みとされている高額療養費制度について、厚生労働省は下記のリンクで説明しています。
www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000075123.pdf
上記PDF資料の「よくあるご質問」のQ2「どのような医療費が、高額療養費制度の支給の対象となりますか。」に対する答えに、入院したら必ず払わなければならない食費と居住費は対象にならないと明記されています。ですので、骨折などでリハビリを含めて長期入院した場合、治療費よりも食費・居住費の方がはるかに高いので、大部分が自己負担になります。
下の写真は、父が入院した際の支給額です。上記厚生労働省説明のQ7「高額医療・高額介護合算療養費制度」に該当します。自己負担額は実際はこの2倍以上あるのですが、診察・治療費42万円だけが自己負担額とみなされています。さらには、その42万円に対して戻って来たのはたった3万円だけ。これが現実です。

退職後仮に30年生きるとして何度くらい入院するかもしれないか、また寝たきりになった時にある程度のサービスがある介護付施設で何年過ごすといくらになるか、などを考えて十分なだけ貯めておかないと、子供達に迷惑をかけることになってしまいそうです。