リュウノヒゲモ

リュウノヒゲモは日本各地で絶滅が危惧されている水草です。
宍道湖では、同じく絶滅が危惧されているツツイトモが湖内の広範囲に生い茂り、湖底のヘドロ化や酸欠を招き、二枚貝シジミの大量斃死の原因になっていると疑われていました。
その宍道湖と周辺の水域では、今年はなぜかツツイトモが影をひそめ、リュウノヒゲモに似た水草が目立ちます。
驚いたのは、もう花が咲いていることです。まだ5月下旬。4月半ばに芽を出したとして、1ヶ月で開花するまで成長するなんて、ちょっと信じがたいことです。
リュウノヒゲモに似た水草の開花は、都市河川の京橋川でも見られました。
宍道湖の水草、年ごとに状況が変わるようです。一方でその対策は「刈り取って堆肥化で有効利用」の一辺倒。生活史が異なる植物が次々交代しているのに全く柔軟性がないのは、担当者が現場を把握せずに机上の空論を展開しているからでしょうか。

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