ネオニコチノイドという昆虫に強い毒性をもつ殺虫剤の使用量と、昆虫食の鳥の減少とに有意な相関があるとの論文が、Scienceという雑誌に掲載されていました。日本では水田にネオニコチノイドを使い、水田から排水された水が河川や湖沼に流れ込むので、その影響は欧米の比ではないだろうと考えていました。
それで、日本でネオニコチノイドが使用されるようになった1993年に減少した鳥がいないか鳥好きに聞き回っていたところ、ヨタカが減ったような気がするとの感想がありました。
ヨタカは口を広げて飛び回りながら、昆虫を食べます。これは影響があっても不思議はなさそうです。
昨日まで行っていた視察に日本の鳥研究の最高権威であるY先生も参加されていたので、ヨタカが減った気がしませんかとお尋ねしたところ、「僕は、最近の日本で最も減ったのはヨタカだと思っている。」とのこと。やった~!と思ったのですが、先生の印象では1993年よりもっと前に減少が始まっていたと思うとのことでした。
ネオニコチノイド以前にも殺虫剤は使用されていましたから、それ以前に減っていても不思議ではありません。他の昆虫食の鳥はどうか、減り方がネオニコ使用以前と以後とでどうかを比較せねばなりません。
一筋縄ではないなぁ。。。
学生の頃一時期野鳥の会に入っていましたが、久しくご無沙汰していて、鳥のデータはどこに何があるかほとんど情報を持っていません。今度Y先生にお会いしたら、そのあたりから教えていただこうと思います。