認知症は加齢が原因って説明になっている?

父はレビー小体型認知症で、典型的な症状として「つまずきやすい」があります。

運動しないから歩けない・つまずくではなく、脳が原因なので、日頃から体を鍛えていてもムダということになります。実際、コロナで老健でみてもらっていた時には、歩行練習は段差も含めて行っていただいてました。しかし帰宅して散歩に出たところ、全く平坦で転びようもないところで前のめりに転び、手をつかなかったので顔面を打って鼻から額にかけて皮膚がむけてしまいました。しばらく様子をみていたのですが、心筋梗塞予防で血液をサラサラにする薬を飲んでいるので出血が止まらず、祝日だったのでやむなく救急搬送して手当していただきました。
レビー小体型認知症は、レビー小体というタンパク質が大脳皮質に広がる症状です。なぜレビー小体が現れるのかは解明されていないようで、ネットなどでは「脳の年齢的な変化」と説明しています。アルツハイマーの次に多い認知症なのですが、それでも認知症全体の2割に過ぎないので、アルツハイマーほど研究されていないから安直に「加齢が原因」で済ませているような気がします。
私は37歳のときに交通事故で脳脊髄液減少症になり認知症に近い状態になったのですが、当時はこの病気は世の中にしられておらず、約10年間、様々な診療科で「更年期です」で片づけられていました。以来、原因が分からないことを年齢のせいにする医師は藪医者だと思っています。
ヒトにとって脳は特別な臓器です。たとえば片腕がなくなっても私の人格はそれほど変わりませんけど、脳がやられるとヘタすると人格が一変します。日本のような超高齢化社会では、脳の研究や神経系の研究を、もっと多方面から総合的に進めるべきではないかと思っています。
「多方面」というのは、例えば農薬などの化学物質も原因として疑うことです。ネオニコチノイドはせいぜいミツバチに影響する問題と思われがちで、「節足動物を含む動物を餌にする高次捕食者も含めて生態系を撹乱する」まで懸念している人は稀です。ましてやネオニコが人の神経系にも影響することを懸念する日本の医学関係者はごくわずかでしょう。
ネオニコチノイドは環境病をもたらしているかもしれない(もしかしたら認知症にも影響しているのかもしれない)という観点から、明日の「報道特集」をご覧になっていただければと思います。TBSで17時からです。