諏訪(霧ヶ峰)のメガソーラー撤退

諏訪湖を臨む霧ヶ峰を対象に、東京ドーム約40個分の土地にソーラーパネルを31万枚並べるという、山間地域のメガソーラーとしては国内最大級の計画が長野県に提出されました。他にもメガソーラー問題が各地で起こるなか、この事例はマスコミでも取り上げられていました。

環境影響評価(アセスメント)の対象に一定規模以上の太陽光発電所を追加されたのは、2016年です。この事業は改正県環境影響評価条例の、適用第1号となりました。さらには環境影響評価法施行令改正により、今年4月から長野県で唯一、国が関与する同法のアセス対象となりました。長野県のアセスメントの委員を務める私としては、この案件が今後の日本のメガソーラーの在り方に影響を与える可能性もあることから、いつも以上に科学的知見からの妥当性を意識していました。
そうしたところ事業者が撤退を表明したと、本日報道されていました。

この記事の紙面版では信州大学・茅野先生のコメントがついていて、下記で結ばれていました。同感です。
ーーーーーーーーー
太陽光発電施設の適切な設置は今後も必要だ。しかし、広大な平地などには既に設置されている。目は山林に向くが、環境面で十分な対策が必要であることが今回示された。電力の買い取り価格も引き下げられており、地域の自然特性を生かした小規模分散型の施設がますます求められる。