かつて辺野古には確実に生息していたジュゴンですが、沖縄では完全に絶滅したとの論文が投稿されました。論文は下記から閲覧・ダウンロードできます。
DOI: 10.21203/rs.3.rs-453039/v1
この論文の筆頭著者が防衛省沖縄防衛局の有識者委員であることから、いろいろ意見が出ているようです。
この記事で「ジュゴンの生息状況については『環境省は絶滅危惧種に指定している』とし、絶滅との見方は示さなかった。」とあります。私は防衛省の委員が云々より、この点の方が重要だと思います。なぜなら、論文の共著者に環境省の国立環境研究所生物多様性領域長が加わっているからです。環境省の委託調査の結果では令和2年時点でジュゴンの食み跡が存在しており、また目撃情報もあります。
このままでは環境省が委託した調査の結果を、環境省の研究者が否定していることになってしまいます。どうしてこんなことになったのでしょう?
うがった見方をすれば、コロナで忘れ去られている辺野古の環境破壊(=そこには北限のジュゴンという、絶滅したら二度と再生できない大切な動物が住んでいたし、今からでも住めるかもしれない)に社会の目を向けさせるために、あえてセンセーショナルな内容を投稿したのでしょうか。