沖縄本島北部で見つかったジュゴンはどこで餌を食べていたのか?

沖縄本島北部の沖合で絶滅危惧種のほ乳類・ジュゴンの死体が発見されました。

沖縄付近に生息していた個体なら、北限のジュゴンがまた1頭、減ったことになります。

私は以前に天草で死んでいたジュゴンを分析して、この個体は天草に住んでいたのではなく、亜熱帯~熱帯に生息していたのが漂流して天草で死亡したと推定し、論文で公表しました。

 https://doi.org/10.3106/mammalstudy.29.179 

その論文に書いたように、ジュゴンは口に入れたものが肛門に達するまでに146~166時間かかります。6日前にどこで何を食べていたのか、消化管内容物を調べれば分かる可能性があります。

ジュゴンは主食である海草を食べるときにまわりの堆積物も飲み込むので、堆積物中の微化石も一緒に出てくると思います。もし辺野古で餌を食べていたら、辺野古にしかいないナマコやヒトデの骨片などが検出される可能性があります。

ジュゴンの消化管内容物(ひらたく言えばウンコ)はすさまじい臭いがして分析するのは大変だと思いますが、やってみるだけの価値はあると思います。

もし分析させてもらえるのでしたら、喜んでやります!