「転ばぬ先の杖」という喩えがありますが、現実に杖を使う場合も転ぶようになってからでは遅いようです。
父はレビー小体型認知症です。先日、顔から転んでかなりのケガをしました。私では50kg以上の大人が転ばないよう支えるのは難しいので、介護用品をレンタルしている会社にお願いして、合いそうな杖をいくつか持って来てもらいました。
軽くて使いやすそうなのですが、父に試してもらうと「転ぶようになってはもう遅い」ことがよく分かりました。
両手に杖を持って使う場合、歩く時に出す足と逆の手の杖を前に出して進みます。認知症が原因で転ぶようになった場合、そのような複雑な動作を新たに覚えるのは無理なのです。代わりに来週、滑りにくい歩行器を見繕って持って来ていただくことになりました。
今はフルマラソンを完走できるだけの脚力がある私ですが、病気やら事故やらで歩行能力が衰えることがあるかもしれません。そんなときは早めに杖の練習を始めようと思いました。