利用者への配慮が足りない介護保険

父親が老人保健施設から出てきた翌日に散歩中に転んでしまったので、歩行器をレンタルすることにしました。レビー小体型認知症特有の前屈み歩行なので、事業者さんがいくつか持って来てくれたものから、「急加速時や下り坂で転倒防止の自動ブレーキ」と紹介されていた機種を選びました。
よくできた歩行器で、これを使えば全く問題なく散歩できました。希望小売価格税抜き66900円、レンタル月4000円ですが、介護保険を使えば1割の月400円でレンタルできます。
ところが。。。
在宅の間にこの歩行器で安全に歩くのに慣れても、同じ歩行器を老人保健施設に持ち込むことはできないのです。介護関係の法律により、施設に入ったら介護保険でのレンタルはできません。どうしても持ち込みたい場合は全額自費負担で月4000円払う、もしくは66900円で購入するしかありません。
事業者さんの話では、施設では様々なタイプの歩行器を購入することは難しく、老朽化したら買い換えなければならないので、同じタイプを複数持っていることが多いそうです。そのため、経済的に余裕がある入所者は購入したり全額負担でレンタルして持ち込んでいるけれど、そうでない場合は使い慣れていない歩行器を頑張って使っているそうです。
介護保険って、利用者のニーズをあまり配慮しない制度なんですね。