つくば学園都市中心部にあるA公園では、毎年いま頃、絶滅危惧II 類のキンランが咲きます。昨年はちょうど咲きそうなときに雑草刈り払いが行われてキンランが刈られそうだったので、公園管理者に「実はアレは絶滅危惧種です」と伝えました。そうしたところ管理者の方が1株づつを囲い、「植え替えても枯れます」と案内をつけてくれました。今年もその同じ囲いにキンランが出ています。
それだけではなく、これまで22年間一度も生えることのなかった踏み固められた一画に、にょきにょきキンランが生えてきました。
個々に囲うのは手間だったのでしょう、一帯をロープで囲ってました。
A公園でここまでキンランが出てきた今年は、もしかしたら近くの公園でも出ているかもしれないと思い、キンランの外生菌根菌がいそうなブナ科植物が植わっている所を中心に観察しました。結果、B公園にはキンランは全くいなかったのですが、ブナ科植物がある一画でギンランの群落を見つけました。
一方、A公園とB公園の中間にあるC公園ではキンランもギンランも見つけられず、A公園と最も至近距離にあるD公園は、すごく小さな公園でくまなく見ましたが、キンランもギンランもいませんでした。
キンランもギンランも、かつての日本で普通に見られた野草です。なぜ絶滅が危惧されるまで減ったのか?一方でA公園のように人が踏み固めてカチカチな所から生えてこれるのはなぜなのか?
こういったローカルな情報をどうやって統合して、何が原因だったかを解明するのは未だ難しいです。AIとネットワークをうまく使えば何とかなるのだと思いますが、息子にAIのことを聞いても専門用語の羅列で理解不能。。。