ナマコの眼に中国の太平洋諸国接近はどう映る?

中国が太平洋諸国に接近していて、アメリカとオーストラリアが懸念を示しているそうです。

私は10年位前まではサンゴ礁は熱帯海草藻場の研究をしていて、フィジーやパラオなどは数度行ったことがあります。
パラオでは日本で見かける葉物野菜がスーパーで売られていて、レシートに「Nappa」とありました。その頃は日本がパラオを統治していた頃に日本語教育を受けた方々がまだ生きていて、私が日本人だと分かると日本語で話しかけてきました。それで「Nappaって、日本語の菜っ葉のことですか?」と尋ねたら、「その通り。日本が統治していた頃は、私たちにどうやって農業をすればよいか教えてくれた。アメリカは自国の商品をばらまくだけだ。日本の統治の方がずっと良かった。」と言ってました。
フィジーでは、機材を離島に運ぶために一時保管させていただいたフィジー大学の倉庫に、日本国旗が掲げられていました。「ここの装置の多くが、日本人が寄付してくれたから。」だそうです。アメリカとオーストラリアの国旗は、どこにも掲げられていませんでした。
港では恰幅の良い白人女性が、フィジーの労働者を傲慢な態度で顎で使ってました。お世話役のフィジーの方に「あの女性、どこの方ですか?」と聞いたら、オーストラリア人とのことでした。オーストラリア人はあんなもんだ、とも言ってました。
そのフィジーでもパラオでも、離島の海草藻場にはナマコがいません。その理由は中国でした。フィジーの離島でお散歩していたら、遠くに煙が見えました。火事?と確認に行ったら、島民が集まって大鍋でナマコを煮ていました。これを干して、定期的に買いに来る中国人バイヤーに売っているそうです。島にとっては貴重な現金収入とのことでした。
帰国していろいろ調べたところ、下記の本に行き着きました。今回のニュースで太平洋諸国に関心を持った方には、とてもお勧めできる本です。