奇跡よ、起これ!

1990年代後半に発生した「杉並病」という、この国では今も公害と認められていない健康被害がありました。
最近、その実態を風化させないサイトが立ち上がりました。

このサイトをブログやツイッターで紹介し、かつ、私は環境中のイソシアネート研究もしていたので杉並病に詳しいと勘違い(?)された方から、当時の大気成分につながるブツを持っていますとの情報提供がありました。こういう、基本を押さえている方が、今の日本にもいるのです。

長良川河口堰が稼働し、諫早干拓も当時「ギロチン」と言われたセンセーショナルな方法で執行された中で、現在62歳の私が20歳から通っていた宍道湖・中海だけは、戦後すぐに立案された時代遅れな公共事業を反古にしました。

そこに至るまでの様々な経緯は、まさに奇跡でした。そして、もしかしたら現在も後遺症に苦しむ杉並病被害者に、奇跡のような逆転が訪れてくれると期待できたらと思います。被害者には当時幼少で、本来なら今が働き盛りの世代もいます。

この国はつい先日も、もはや働けない高齢者の社会保障を減じる政策を、おくげもなく公表しました。私たちの日本はこんな、弱者を切り捨てる国を太平洋戦争の頃と同様に、今も目めざしているのでしょうか?

そういった観点から杉並病も含めて、見直してほしいと思います。