香害考

ウィキペディアでは「杉並病」について、
・収集した不燃ごみを江東区の処理施設に運搬するに当たり、圧縮・積み替えを行うため建設されたもの
・付近で異臭や住民の体調不良が多く発生した
・市民団体は廃プラスチック処理の過程で生じるプラスチック由来物質であると主張している
とあります(本日時点)。
プラスチックリサイクルが推奨されている現在、収集した廃プラスチックを運びやすいように圧縮する施設が、周辺住民が健康被害を訴えたにも関わらず、今も稼働している地域があります。大阪府寝屋川市です。

ここでは廃プラスチックを圧縮・梱包する施設と、そのプラスチックを溶融・成型する施設が併設されました。2005年4月に後者が先に操業を本格開始、とたんに住民から目や喉の痛み、湿疹などの症状が訴えられました。その後、前者も操業開始。後者は2021年に倒産して寝屋川市から撤退しましたが、前者はまだ操業しているそうです。廃プラスチックの圧縮処理で有害ガスが出ることを、杉並でも寝屋川でも、行政が認めていないからです。
杉並病被害者の一部の方は、杉並病ではイソシアネートが発生したと主張していました。その後その方は、今も症状が出るのは柔軟剤からイソシアネートが出るからだと主張するようになりました。
私は柔軟剤からイソシアネートが出るとは思っていません。香害については、もし本当に柔軟剤が原因だったら、患者宅はランダムに分布しているはずだと思います。そうではなくて特定地点から特定範囲、もしくは特定方向に発生していたら、それは杉並病や寝屋川病と同じパターンです。公営・民間の廃プラ処理施設から何らかの化学物質が漏れているのかもしれません。
異臭がしないとの反論もあるかもしれませんが、寝屋川病の住民は今では臭いになれてしまったのか、異臭は感じていないようです。
一方で、柔軟剤そのものが化学物質過敏症を引き起こしている可能性もあると考えていて、原因として人工香料そのものを想定しています。